ケトン体が人類を救う 糖質制限がなぜ健康になるのか

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最近糖質制限を開始しました。きっかけとなった本です。

著書では、人類は代謝エネルギーを生み出す機能として、糖質を燃料とする糖質エンジンと脂質を燃料とするケトン体エンジンが存在し、ケトン体エンジンだけで人間は十分に生きていけることが説明されている。

糖質エンジンは、脾臓で生成されたインスリンを使い、肝臓内で糖質をグルコースに変換し、代謝エネルギーに変換する。 この糖質エンジンは非常に効率がよく、消費されなかった糖質は摂取から12時間ほどで皮下脂肪となり飢餓に備えられる。 これが私達が太る原因でもある。 一方ケトン体エンジンは、脂質から生成されるケトン体と呼ばれる酸性の有機化合物の総称を使う。 人体は糖質制限することで、このケトン体エネルギーを使うようになる。

現代医学においては糖質エンジンこそが唯一のメインエンジンであり、ケトン体エンジンはあくまでも飢餓時のサブエンジンであるとされている。 インスリンが分泌されないため糖質を分解できない糖尿病患者が、わざわざ糖質をとり、注射によってインスリンを摂取するのはそのためである。 また妊娠時の女性には、妊娠糖尿病と呼ばれる体内で十分なインスリンが生成されているにも関わらず、血糖値が高くなる症状が発生する。 糖質エネルギーを唯一と考える現代医学では、血糖値が高いということは糖質が十分に代謝エネルギーに変換されず、胎児の発育に影響するとしている。 これは知能に関して影響があったとする過去の研究結果に立っている。

 しかしながら著者らは、胎盤には高濃度のケトン体が存在することを発見する。 これは胎児は、ケトン体をエネルギーとして成長していることが言える。

人類は誕生してから数百万年間は肉、魚、卵といった脂質を主食とし、定期的に糖質がとれるようになったのはここ100年ほどでしかない。 従って糖質を処理する機能がそれほど発展していないと考えられる。 ケトン体を生成する方法はいくつもあるにも関わらず、糖質を分解できるのはインスリンのみというのがその証拠であると著者の主張である。


本書を読んで医学の定説はその進歩によって大きく見直されてきたことを理解しました。 2015年、厚生労働省コレステロール取得制限を撤廃します。 最近の研究においてコレステロールの取得制限によってそれほど寿命の違いが存在しないことが分かったためです。 むしろ高いほうが長生きするいう研究成果も存在します。

 コレステロールは長い間人間の血管をつまらせる張本人だと言われていました。 実際は血管の修復を行う機能を持ち、この役割を行うコレステロールを善玉コレステロールと呼び、 現在善玉と悪玉に分けられています。

この理由は、3000億円にも及ぶコレステロール値降下薬の存在があり、あまりにも市場が大きいため、今更コレステロールを下げる必要がないということがおおっぴらに出来ない状況になっているからです。 日本動脈硬化学会は、厚生労働省の発表を受け、コレステロールの取得制限を撤廃しました。 しかしながら現在コレステロール値が高い人はこの限りではないとしています。

一見、何を信じて良いのか分からない状況になっていますが、大切なことは一つ一つ科学的にエビデンスが示されたものは受け入れるという姿勢です。

そうすることによって人類はより進歩していくと考えます。